建物検査の正確さはどこまで行えるか。
又の名をホームインスペクションや住宅診断とも呼ばれている建物検査とは、いわゆる住まいの健康診断書とも言えるでしょう。
家を売買する際、一般の人には見た目だけでは問題なく建設されているか、欠陥住宅かどうかを判断することが難しい建築済みの住宅の現況を、専門知識を持つ検査員が検査を行い、建物の劣化や不具合がないか公平に検査を行うものです。
なるには建築士の資格を持っており、一定の講習を修めた検査員が、国土交通省が定めた基準に従い、検査し、報告書を作成します。
目視検査や測定の為、外から見えない部分、例えば壁の内部の劣化を把握したり、住宅その物の性能を判定したりするものではないという所に注意が必要です。
海外ではこの制度は浸透しており、住宅売買を行う際に8割以上で施行されています。
日本ではそこまで普及はしていませんが、マンションの内覧会や住宅購入前に有料ではありますが、チェックを行う等のインスペクションが増えています。
しかしまだまだ誤解されている部分があります。
既に完成している建物をプロに見てもらえば安心と思われがちですが、建てた後に問題が無いかの判断は完全には出来ないです。
問題がある箇所は意外かもしれませんが内側の見えない所に多いのです。
住宅の基礎とされているコンクリートの強度も完成後に強度を確認する事はほぼ不可能です。
金属探知機で鉄筋が使われているかはわかりますが、それ以上の情報は得る事が出来ません。